「姿勢の教科書」竹井 仁 著
こんな方におすすめ
- 医療や治療院(鍼灸師、整体師、カイロプラクティック等)に携わる人
- 理論としてしっかりと体の事を学びたい人
姿勢にかかわる本を探していたところで見つけたことがきっかけでこの本を読みました。
この本のポイントは2点です。
ポイント
- 体の部位ごとに理論→正しい姿→行うべきエクササイズが記載されていること
- 図が非常に多く、動きに関しては見たらすぐにわかること
それでは実際に本を読んだ解釈と感想を書いていきます。
正しい姿勢とは?という理論から実際のエクササイズまでを図解でカバーする本
著者が有名な竹井先生で安心感あり
竹井先生は首都大学東京の教授(2019年9月現在)で理学療法士でもあります。
なんと15年くらい前からテレビに出演されていた、まさにベテランの先生です。
また非常に今までの著書も多く出されており、肩こりや理学療法、「筋膜リリース」に関連する本を多く出されています。
わからない言葉
筋膜とは、筋肉や内臓の周りを包む膜のこと。
筋膜リリースとは、筋膜が癒着しているのをほぐしたり引きはがしたりすることで体が柔らかくなり、正常な状態にすること。
本書でも筋膜に関する記述があります。
そんな数多く出版された竹井先生の本のため、本としては非常に読みやすくなっています(理由は後述)。
他の書籍に比べて図が非常に多くて丁寧
姿勢の「教科書」というだけあって、同じ姿勢に関する書籍と比較しても図やイラストが非常に多いです。
実は写真でエクササイズの動きが載っている本は多いです。
しかしこの本はどの部分をどう動かすかというポイントまで記載されています。
そのため、どう体を動かせばよいのかということに関しては見ればわかるほどになっています。
理論から姿勢の悪い例を書き出して改善するエクササイズを提案
全部で7章構成の本です。
最初は理論から始まり、第3章後半以降にエクササイズを紹介してあります。
理論については正しい姿勢とは何かということについて骨や筋肉、神経といった体の細かい内容について記載されています。
部位別に記載されているため必要なところだけ読むことができる
5章以降では部位別に正しい状態とエクササイズが書かれています。
肩が痛い人は肩の部分だけ読むことができますし、腰が痛い人は腰の部分だけ読んでもいいでしょう。
パートが固まっているため、索引から探さなくてもサッと見つけることが可能です。
また立っている姿勢、座っている姿勢、寝ている姿勢についての理想形と悪い形が書かれています。
その中でも立っている姿勢に関しては本の大部分を占めており、首から足にかけてのエクササイズを知ることができるでしょう。
個人の感想:理論を勉強する人や治療者向きで治療を受ける人は参考程度でいい
この本は教科書としてとても素晴らしい本です。
特にイラストの使い方が上手で、ブログにも載せたいようなイラストがいっぱいあります。
ぼくもこの本を読んでとても勉強になりました。
Amazonレビューでも高評価なのもわかります。
しかし一個人としてこの本を読んで猫背が治るかというと治らないでしょう。
この本は良くも悪くも「教科書」なのです。
筋肉や神経、骨格などの内容が細かいため、難しい言葉がいっぱい出てきます。
例えば「安静立位姿勢における理想的なアライメント」など。
姿勢を良くしようとする人が知識なしに本を読むと、間違いなくパンクします。
また、先に理論が書いてあり対応方法のエクササイズが書いてあります。
そのことからも理論重視であることがわかります。
実践重視であれば、対応方法→根拠となるでしょう。
各部位別の対応方法も色々と書いてありますが、個別の対応方法について記載されている本を読むべきです。
同じ竹井先生の本でも例えば「肩こりの9割は自分で治せる」の方をお勧めします。
あくまで姿勢に興味がある人が読む本と考えてもらった方がよいです。
総評:参考書としては良書
個人の感想にも書きましたが、参考書としては手元に置いておきたい本です。
その道のプロ(整体師や鍼灸師、カイロプラクターやスポーツトレーナーなど)が読む本です。
猫背改善度 | 猫背は全く改善できない | |
内容の濃さ | イラストはわかりやすい、文章は専門用語が多い | |
オススメ度 | 参考書として優秀。実践は他の本で! |
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